お酒が苦手で飲み会を断っていたら、協調性がないと、営業部門から異動させられました

ご相談内容

会社勤務の男性です。営業職が好きで、営業として、希望部署に配属されましたが、上司から飲み会に誘われて困っています。顧客との飲み会ならば、参加するのですが、お酒が飲めないので、飲み会を楽しいと思えません。

上司との飲み会を断り続けていたら、営業部内での協調性に欠けるという理由で、管理部門に異動になりました。

営業として、成績は上げてきているので、社内の飲み会に参加しないという理由での異動には納得できません。撤回させる方法はないでしょうか。

回答

業務に支障のない状態で、飲み会を断っただけでの、異動や解雇は無効です。ましてや、その飲み会が、業務上必要不可欠であったとは思えません。

もちろん会社で、他社とのコミュニケーションをとる、協調性を持つことは重要です。しかし、コミュニケーションは、飲み会だけでなく、普段の業務でも十分とることは可能です。

ただし、飲み会に参加する以前に、著しく協調性がなく、それが業務に影響を及ぼしている場合は、別です。例えば、自己中心的で他者と協力できない、業務命令を守らない、非常識な行動を繰り返す、などの社員に対して、解雇を認めた裁判例もあります。

その場合は、該当社員に対して、いきなり解雇するのではなく、改善を促すための注意も必要です。それでも、改善が認められない場合は、解雇に至ることもあります。

公平な判断のために相談を

会社の対応に納得できない場合、異動や解雇に対して、撤回を求めるよう、会社に伝えましょう。それでも、対応されない場合、撤回を求める内容証明郵便を出す、労働組合に相談する、労働局に相談する、専門の弁護士に相談する、などの手段も検討しましょう。

とりわけ、現代では、男性だからと言って飲みの席を強要する行為はアルコールハラスメントが成立することは常識化されていますし、そもそも協調性は飲み会の現場でなくても磨かれてしかるべきです。せっかくの実績は上げてきているので、自信をもち、異論をいうべきではないでしょうか。

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