パソコンのマウスを持つ手に、上司の手のひらが重なってきて…

新しく入った会社で、上司にデスクワークを教えてもらうとき、上司が横に座ってきます。その時、距離が近くて、膝やつま先など体の一部が接触して、嫌な気分になり、その都度離れるのですが、わざとのように何度も軽くぶつかってきます。

パソコンのマウスを動かす時にも、手を重ねて動かして教えることがあります。誰とでも人との距離は近い人のようですが、他の女性に聞いても同じことはしていないようです。

これはセクハラでしょうか。


軽い身体接触でもセクハラになりえます

セクハラが成立します。

裁判例をご紹介しましょう。東京地判平成28.12.21、東京地方裁判所において、 平成28年12月21日に出されたものです。「本当に愛しているよ」のメール送信 をした事実や、頭部に触れる事実が認定され、慰謝料請求が認容されています。

他にも、 東京地判平25.2.14、東京地方裁判所で平成25年2月14日に出された裁判例では、宴席で20分から30分の間 において左腿をさすったをさすった行為についても、慰謝料が認容されました。

この事例から考えてみると、 新しく入った会社という、緊張感の絶えない状況において、上司というパワーをもっている立場の方からのデスクワークを教えてもらう局面は、不可避でしょう。しかも、その状況で、上司が横に座ってくるのはまだしも、膝やつま先など体の一部が接触してくることは、身体に対する有形力の行使が直接的でしょう。その都度離れるのですが、わざとのように何度も軽くぶつかってくるということは、反復継続性も認定されますので、十分悪質であると判断される可能性はあります。

パソコンのマウスを動かす時にも、手を重ねて動かして教えることはしかたがない、やむをえないものであって、誰とでも人との距離は近い人であって、その女性だけが狙い撃ちをされたわけではないのかもしれませんが、他の女性に聞いても同じことはしていないようだとのことですから、その女性を性的な対象としてとらえたうえでの行為であると説明できましょう。

結論、軽い身体の接触だとしても、セクハラであると判断される可能性は十分あり、また、高いといえるでしょう。

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