育児休業中に、会社の業績が悪くなり、休職者からリストラされることになりました

ご相談内容

入社6年目で、出産と育児のために、1年間の育児休業を取得しています。もうすぐ復職する予定で、保育園などを探していたところ、会社の業績が悪化し、大量のリストラを実施することが決定されました。

会社からは、休業中の社員から優先して解雇通告をすると連絡があり、突然のことで困っています。もちろん、休業中の社員だけでなく、通常勤務している正社員も解雇通告の対象とのことですが、わたしからリストラの順番がつけられていることに納得できません。このまま会社を辞めなければならないのでしょうか。


正当な解雇理由になるか

会社の業績悪化に伴い、社員を出向や解雇する整理は、会社自体を維持するためには必要なことです。ただ、この解雇には正当な理由が必要です。
– 人員整理の必要性がある、例えばこの人員整理をしないと倒産する。
– 会社が人員削減しないですむような努力を事前にしている、例えば経費削減や無駄な出費をなくした
– 解雇する基準に正当な理由がある
– 正当な解雇手続きをとっている
これらの条件がある場合だけ、会社は社員を解雇する処分をするのに有効性が認められます。

育児休業は解雇の正当な理由になるか

今回のご相談の場合、労働者の正当な権利である、育児休業を取得しています。

上記の理由のうち、「解雇する基準に正当な理由がある」か、にちついては、休業者は現在業務にはついていませんが、育児休業は法律で定められた正当な権利です。

従って、会社が育児休業を理由として、社員を解雇することは、育児介護休業法違反になるでしょう。

休職中は、会社から離れていて、会社の雰囲気もわからないのに、解雇通告が送られてくると不安な毎日になることでしょう。今回は、会社にこの解雇通知は無効であると、連絡をする、話を聞いてもらえない場合は、内容証明郵便を送り、解雇の撤回を求めてください。そのうえで、解雇原因を争うなどの措置を検討することになります。

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