営業成績が低いことを理由に退職勧奨を受けました

ご相談内容

中小企業で、営業をしています。以前は、売上もあげていたのですが、最近の不況で目標金額を達成することができなくなってきました。

会社も業績がよくないようで、社員を次々に辞めさせ始めている中で、私も上司に呼ばれて、会議室に行くと、この営業成績だとこれ以上働いてもらうのが難しい、退職金を割増するので、会社をやめる事を考えてくれないか、と言われました。

今すぐ絶対会社をやめろという雰囲気ではなかったのですが、成績がよくないのは、私だけではないですし、ショックを受けました。

突然退職と言われても、家族を養わなければならず、仕事を失うわけにはいきません。

この退職勧奨は、違法ではないですか。

退職勧奨

解雇には、厳しい労働法上の規制がありますが、退職勧奨に関しては、比較的緩やかな判断のもとで行われます。

裁判所の判断においても、退職勧奨自体が違法だとされることは稀です。

例えば、退職を拒否しているのに、10回以上も執拗に退職を迫った場合や、退職すると言うまで軟禁する場合、大勢で退職を脅して迫る場合など、極端な退職をすすめる行為をとったときは、違法とされますが、退職を勧めて本人の意見を聞くというレベルでは、違法には該当しないでしょう。

会社の立場

使用者である会社としても、業績が悪化し、労働者を減らさなければ、会社自体が倒産してしまうなどのリスクがあり、そうなった場合は、一部の退職者だけでなく、全社員が職を失う結果となります。

その場合、会社としては、余剰人員に対して、明確な理由をもって、一部の労働者に退職勧奨することができます。

会社は、退職してほしい理由を明確に伝える必要があります。

会社の業績悪化だけではなく、なぜその社員なのか、例えば成績がどのくらい低いか、能力やその能力を発揮できる職場がないことなどを伝えて、また、退職するにあたっての条件を示します。

その上で、本人が受け入れられる条件を聞いて、その交渉を粘り強く継続してください。

退職勧奨を受けた立場

ご相談者様のように、会社から退職勧奨をうけた場合、ショックは大きいとは思いますが、このまま業績が悪化する会社に残る方がよいのか、退職金や、再就職の支援などを、おちついて確認してください。

自分のキャリアを考えて、会社と話しあう、そのうえで冷静に話すべきかと思います。

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