妊娠後に仕事量を減らしたら不利益をこうむった

ご相談内容

入社した会社で営業職で、働いています。独身のときは、出張や外回りも楽しく、残業代もついたので、残業も進んでやっていました。

結婚後、妊娠したので、このままの仕事量とやり方では、体に負担がかかるため、会社に申し出て、営業だけど、外回りをしない、残業しない、などの待遇で業務内容を変更してもらい、かなり楽になりました。

ところが、翌月から、基本給が30%も減らされていて、会社に確認したところ、当然だろうと、言われただけでした。

確かに、仕事は楽にはなったのですが、残業代がつかないだけだと思っていましたが、これだと、パートと同じ給料になってしまいます。

不利益取り扱いに該当するか

出産・妊娠を機に、労働者にとって不利益な取り扱いを行う場合でも、ハラスメントに該当しないこともあります。

例えば、仕事量を減らすなどの場合で、降格になる場合でも、それに伴う、減給、裁量の変化、会社での地位、など会社は、正確に、書面などで、労働者に伝える必要があります。

その説明を受けた上で、労働者は自由に、選択を決定することができます。

または、明らかな業務量の変化があって、それが、「合法的な理由が客観的に存在する場合」は不利益に該当しません。

客観的な理由

では、「合理的な理由が客観的に存在する場合」とはどんな時でしょうか。

1 会社から労働者に対して、適切な説明がされ、労働者がそれを理解して、その条件に応じるかどうかを決めた時

2 会社は、労働者に対して、条件を書面などで理解しやすく説明した場合

3 会社は、労働者に対して、仕事を減らす、だけでなく、それに伴う、例えば、減給、降格、裁量権、立場、職種などの変更や影響を、説明した場合

4 会社は、労働者に対して、それらを説明するときに、労働者に自由に判断をさせたか。

などが実施された場合は、不利益には該当しません。

的確な説明

ご相談者の場合は、妊娠に伴う、残業や外回りをしない、ということだけ合意されていて、それに伴う、減給などについて説明をうけていませんので、「合法的な理由が客観的に」存在するとは評価できません。

会社に説明責任を求めるなど、明確に条件などを話し合ってください。それを会社が拒否した場合は、ハラスメントに該当します。



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