ご相談内容
宣伝会社で企画の仕事に従事しており、責任ある仕事を任され、毎日充実していました。
昨年結婚して、子供も早くほしかったので、妊娠したことを会社に伝え、産前産後休暇のみ取得して、キャリアに影響でないよう、仕事をしていきたいと希望を伝えました。
職場でも、お祝いや励ましの言葉をもらったのですが、実際、お腹が大きくなってきて、私自身は体調もよく問題ないのですが、周りが気を使って、「体調が大事だから、電話番してて」「妊娠したら、残業はしない方がいいよ」と雑用ばかりさせられます。
これって、マタハラですか?わがままですか?
男女雇用機会均等法第9条第3項
事業主は、雇用する女性社員が妊娠したこと、出産したことを理由に、当該労働者に対して、解雇その他不利益な扱いをしてはならない、と定めています。
不利益な取り扱いの例として、
– 解雇をする
– 契約の更新をしない
– 降格する
– 不利益な配置転換をする
– 減給する
– 労働契約内容の変更を強要する
– 人事考査で、不利益な査定を行う
などがあります。
ハラスメント防止指針
妊娠・出産等に関するハラスメント防止指針では、状態への嫌がらせとして、妊娠等を理由により嫌がらせをすることを防止する指針がでています。
また、「妊娠・出産等を理由とする不利益取扱」の判断基準が整備され、従来の不利益取扱と整理・区別して「妊娠・出産に関するハラスメント」として、事業主に対する防止措置を義務つけています。
業務の変更
ご相談者様の場合は、周りの方々が、妊娠していることを気遣って、よかれと思って、軽い仕事につくように勧めていますが、本人が体調に問題なく、変わらない業務を希望している以上、「妊娠を理由に」「業務の変更を強要する」ことは、妊娠をしたことによる嫌がらせに該当します。
ただし、この場合は、相手に悪意がない場合は、ご自身に体調に全く問題ないこと、同じ仕事を問題なく継続できること、体調管理は自分でしっかりやっていくこと、などを伝えて、理解を得るように努めていくことが重要でしょう。