セクハラを受けても拒否しませんでした

女性部下が、私からセクハラを受けたと、人事に訴えたと報告を受けました。セクハラをした覚えもありませんが、そもそも、その女性から何か拒絶されるような態度を受けたこともありません。むしろ良好な関係を築いていると思っていました。これってセクハラにあたるのでしょうか。


セクハラになりえます

相手が拒絶的な態度をしていなかったとしても、セクハラになりえます。

セクハラをうける被害者は、どう認識しているのかがわかりません。我慢し続けていたかもしれませんし、ともすると、虎視眈々とセクハラを受けたと言える機会をうかがっていたかも知れません。

理不尽に感じることもあるでしょうが、セクハラ法の世界では、被害者は、加害者との職場における立場やその後の就業環境をおもんばかり、または恐怖感が原因となり、毅然とした対応を執ることが珍しいと考えられています。

これは、必ずしも明示的な拒絶がなかったことをもって、セクハラが成立しないと考えることはできないことを意味するのです。

少なからず、職場の環境を悪化させたくない、などの配慮は働いてしまいますし、立場が上の者、上司、もしくは大口の取引先からの誘いに対して、「セクハラが原因なので今日の飲み会にはいきたくありません。」と拒絶をできる人はいないとも考えられます。社交辞令として「他の予定がある」などと回避することが多いように感じますが、拒絶していないこと一事をもってセクハラが成立していないという抗弁は困難であり、また、勤務時間外の宴会であっても、実質的な職務の延長であると判断されるとセクハラが成立してしまいます。

忘年会、新年会、歓送迎会、接待の場やほぼ所属構成員が参加している、職場との関連性が強い現場では、職場であると判断されることがほとんどです。

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