採用時に、窃盗の犯罪歴があることを隠したら、懲戒解雇になりました

ご相談内容

警備会社での採用時に、履歴書の犯罪歴の箇所に、15年前に窃盗で逮捕されたことを記載しませんでした。

勤務している会社の取引先に、自分が窃盗での逮捕歴があったことを知っている人物がいて、会社に告げ口をされたことにより、勤務している警備会社から懲戒解雇になりました。

会社側は、逮捕歴があることで、会社の信用を落としたということが理由です。何年も前のことですし、今特に問題も発生していないのに、懲戒解雇には不服です。

懲戒解雇の理由

今回のご相談者の場合のように、以前の犯罪歴を隠して、警備会社に採用された行為は、懲戒解雇事由にあたる可能性が高いです。

なぜなら、採用された会社は、警備会社であり、深夜にお客様である会社などの警備をする業種であることから、信用が重視されるからです。

重要な経歴詐称とは

経歴詐称で多いのは、犯罪歴や学歴を詐称することでしょう。

この2つは、会社の社員に対する評価の重要な点だからです。例えば、会社が社員を採用する際、学歴を重要視することは一般的であり、重要な判断基準になっています。それは、高卒と大卒で、賃金が変わったり、資格能力にも影響がある場合があるからです。

このような会社の判断を誤らせるような詐称は、会社の経営にも影響をあたえることになり、そのため、判例では、「重要な経歴詐称は懲戒解雇の事由になる」としています。

例えば、出身大学名が異なる程度では、会社の直接の不利益にあたらないと思われれば、懲戒解雇には該当しないでしょう。

また、犯罪歴は、プライバシーに関わる情報としては承認されいてるものの、詐称自体が、具体的に企業にマイナスを及ぼさない、また企業秩序を乱すことがない場合には、詐称だけをもって懲戒解雇とすることはみとめられません。

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