ご相談内容
大手ホテルチェーンのレストランで、社員として働いている女性です。
給料もあまり高くないこともあり、就業時間後に、多くの社員は、会社に内緒で、飲食店やキャバクラでアルバイトをしています。
会社には、副業規定はないのですが、黙認しています。
私は、飲食店のアルバイトでは給料が低いので、ソープランドでアルバイトをしていましたが、偶然、関係者が店に来たことから、このアルバイトが会社にバレてしまいました。
翌日、自分だけ、会社のイメージを損なうとして、懲戒解雇通知を受けました。他の人も副業としてアルバイトをしているのに、自分だけ解雇になることに納得できません。
就業時間後のアルバイト
会社は、就業時間外に、社員が他の職場で働くことは、業務に支障がない限り事由です。
会社によっては、副業規定があり、許可をとることによって認めている場合もあります。また、逆に、副業自体を禁止している会社もありますので、その場合はアルバイトをしている事実のみで、懲戒処分の対象になります。
いずれの場合でも、社員は、社外においても、雇用契約がある会社の社員として、会社の信用を落とす行動をしないよう注意する義務を追っています。会社を出たら何をしてもいいというわけではなく、社名の看板を背負っているわけです。
副業の内容
どのような副業をしているか、ということより、副業により会社の信用を落としているか、が問題になります。
例えば、アルバイト先で、問題を起こして、それが会社の信用を著しく落とすような場合は、懲戒処分の対象になります。
また、法令違反の疑いが強いアルバイトの場合は、その事実のみで懲戒処分の対象になることもあります。
公序良俗に反するか
今回のように、ソープランドは、現在の社会通念としては、あまり公にできない合法と違法のグレーゾーンにある職域ではあります。
また、日頃会社の社員として接している女性が、ソープランドで勤務していることが顧客に知られると、企業イメージがダウンすることもあります。
それによって、会社が被った損害も計算した上で、客観的にみて、不適切な業務であると判断され、懲戒解雇された場合争うことが困難になり得ます。
大手ホテルチェーンのレストランの職を継続するのに、差し支えない副業であることは、しっかり指摘できるようにしておくのがよろしいかと思います。