家庭内のモラルハラスメントを理由にする離婚や損害賠償の裁判例はありますか

家庭内モラルハラスメントによる離婚請求

離婚事由の一つとして、「婚姻を継続しがたい重大な事由」がありますが、家庭内のモラルハラスメントも、離婚事由として認めた裁判例は多くあります。

80歳になった夫が、妻から侮辱的な言動を受けたとして、離婚を認めた事案があります。これは、80歳になって病気がちになり生活力がなくなった夫に対して、妻が食事を用意しなくなり、夫の先妻の位牌を親戚に送りつけたり、夫のアルバムを焼いて処分しました。妻に反省もなく、夫婦関係の修復は困難と判断され、婚姻を継続しがたい重大な事由として夫からの離婚請求は認められました。

また、妻の援助で自宅を購入したことから、妻が夫に対して、「この家は私がいたから買えた、半分は自分のものだから壊して持っていく」などの発言や、夫の母に対しても「いまにみてやがれ」「鬼婆」などの発言などから、婚姻を継続しがたい重大な事由として夫からの離婚請求が認められました。

その他、妻が夫に対して、「結婚して損した」「いじめられている」などのいわれない非難をしたり、「早く死んでしまえ」などという暴言を認定して、離婚請求が認められました。

家庭内モラルハラスメントによる損害賠償請求

家庭内でのモラルハラスメントも、他のハラスメント同様に、要件をみたせば、不法行為に基づき、損害賠償請求が認められます。

実際の裁判例をご紹介しておきます。

結婚後、妻を追い出した夫が、別居後も、妻に執拗に離婚を迫り、子供の健康保険証の交付にも協力せず、自分の子ではないと言ったり、印鑑を妻に盗まれたなどの嘘の発言をして、妻に嫌がらせを繰り返したことにより、裁判所はこの行動を、婚姻を継続し難い重大な事由とし、離婚を求めるとともに、500万円の慰謝料を認定しました。

500万円の慰謝料、と聞くととても大きい金額に感じるかもしれません。しかし、よく実態を判断すると、厳密な財産分与をせず、厳密な婚姻費用を清算せず、などの場合が多く散見されます。慰謝料としてはいくら、と算出をせずに、解決金として抽象的に和解などの解決を図るケースも多いのも事実です。

大切ななのはご自身の置かれた状況化において、どう解決するのが適切なのか、冷静に判断することでしょう。

自分はお金の要素を重視するのか、重視するとして定期的なお金の支払いなのか、一括の支払い金額なのか、それともこれまでの行為に対する慰謝なのか、自分の貢献度に応じた適正な財産分与なのか・・判断の要素は複数ありますから、冷静に判断することが不可欠でしょう。

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